米作り、序盤の反省事項(長文)

 最初だった去年に比べりゃ余裕があるんじゃないかと思っていたが、実際にはそんなことはなく、あれこれ考えてはいるんだが、どうも思い通りには行かない2年目が始まっている。米作り要因図のおかげで、かなり頭の中が整理できた(と、自画自賛)。
 
 田んぼ自体については、暮れから正月にかけての10日あまりの間、バックホーを借りて面積を拡大した。最適化作業の様子は過去LOG参照
1,320㎡から1,923㎡は45%増だから、かなり増えたことになる。ただ、田んぼの底のレベルが完全な水平になっておらず、一番差の大きい4号田んぼでは15cm程度もあり、これ等の是正は今後の課題である。また、畦(棚田状の土手を含む)については、堅固なものになっておらず、畦からの漏水防止措置も完全ではなく、ハードウエアとしては不完全。これは自然の力も借りて何年かかけてやることにしている。
 
 苗作りについては、昨年の乳苗方式から方向転換し、薄播きで丈夫な苗を作り機械で植えることにしたが、苗のできがバラつき(トラ刈り状態)、よそで余った通常の苗をもらって植えた。トラ刈りの原因としては、モミの上に撒いた燻炭が厚過ぎて顔を出せなく消えてしまった苗が多かったため。ただ、田植え前後の具合を見ると、薄播きにした苗の成長や活着の度合いは通常のものと大きく異なりしっかりしている。来年も挑戦課題にしよう。薄播きで補植覚悟という考え方がもっともよさそうである。なお、まだ苗箱に入っている段階で「玄米アミノ酸」なるものをあまり薄めずに撒いたらしく、これも元気な苗に影響している可能性がある。結論からいうと、今年も苗では失敗気味である。

苗の違い
    右は薄播きの苗、田植えのあとも差がつくようだ

 用水については、去年ずっとメンテに追われた沢水の取水から配管系統を見直した結果、これまでのところでは明らかな効果が現れている。変更したのは取水装置回りで、堰の底からパイプで取り出していたものを、オーバーフローした水を一旦容器に受け、それを流す方式とした。この結果、取水装置以降のVU配管系統に流れ込む土砂やゴミは激減し、十分に取水できなかったり、配管が細くなって水を十分取り込めないといったトラブルがなくなった。去年の場合、2週間に1回程度は堰の泥さらいや配管の掃除が必要だったが、今年は毎週の点検時に若干溜まっている落ち葉などを取るのみで問題なく働いている。導水配管系統がボトルネックとなっており、最大4~5立米/時という水量の上限値は変わらないが、1.5立米/時程度の平均的な必要量をひきこめる期間は増えるはずである。田んぼの水深を深くするなどの方法を考えれば、川水を揚げる機会はかなり減るに違いない。
 
 肥料については、昨年は田んぼの状態も不明であったため、元肥ゼロで始めた。途中、南北問題(棚田の上側は削っているため養分ゼロ)が発生したりしたが、化成肥料はやらないというこだわりもあり、ほとんどゼロのまま突っ走った。結果として「こんな米始めて」というほどうまい米にはなったが、収穫量は情けないほど少なかった、3俵/反くらい。去年で残留していた(実際はゼロに近かった)養分を吸い取ったと思われるため、今年は田植え前に鶏糞+モミガラ堆肥とボカシを撒布してある。ただ、ボカシを作っていた後に植わっている苗の元気さが目立つくらいだから,十分とはいえないようだ。次の肥料だが、出穂前のいわゆる「穂肥」のためのボカシを作り始めたところである。
 当農場では、農薬を使わないことと化成肥料も使わないことにこだわりを持っているが、有機肥料というものも結構難しい部分が多い。成分の算出には推定と計算が必須である。ぼかしてしまったりすると、もうあてずっぽうのレベルになってしまう。それに、一様に撒くということも難しい。田んぼの裏作のときは、肥料の濃淡がかなり極端に野菜の大きさに反映されていた。田んぼなら水のおかげで少し均されると期待しているのだが、どうだろう。
 
 去年、植える前の苗と植えたあとの小さい段階のイネが獣害(シカの食害)を受けたが、今年はまだ被害は出ていない。被害が大きくなるのは、収穫時期が近づいた段階でのイノシシやサル(群れ)の襲来というケースが多いらしい。先週末に一応ネットで囲ったが、電機柵などもそろそろ稼動させる予定である。
 

comment

Secret

No title

ベテランの農家の方でも毎年が一年生と思う人もいますので、何年目かは気にされないほうがよろしいかも、、
苗は皆さんも失敗した人も多く製作者の方も失敗とのことでした。根の張り具合が弱く貧弱な苗であったとのことです。
田んぼの水平は理想ですが段差の無い田んぼは少ないと思います。水平を目指すには水平装置のついたトラクターの活用が効果的でしょう。
最近はお猿さんは平沢周辺にいるらしく時々出て悪さをするそうです。被害にあいませんように、、

No title

いろいろ反省して原因を想定しておくってことは会社生活で身についた習慣ですよね。役に立っていると思います。
来年はこうしようって、希望になります。
私は来年、始めて田植え機を使おうかと、そうすると育苗箱にどの程度種をまけばいいかととか・・・じっくり研究しますよ

No title

nakakaneさん
その節はお世話になりました。
来年はちゃんとした苗を作りますよ

No title

ジャッキーさん
TQCとかISOとか
なんだかいろいろありましたね

籾の量ですが、今年は100g弱でした
標準の半分くらいですね
上にかける土か燻炭の量を間違えなければ
機械植えでも大丈夫でした
それでやった1号田んぼが一番元気です
補植は他よりは必要でしたが
最後に植えたので機械に習熟したようで
まあまあでしたよ

No title

来年貸してもらう予定の田植え機の「苗取り量」と「横のピッチ」を聞いたのですが判らないようです。一度ものを見ておかないと。
私も今年、2枚苗をもらいましたが、ひょろながく、苗代のとはずいぶん差がありました。
また、その季節に教えてください。
100gっていうと1合ちょっと位ですかね?

ジャッキーさんへ

田植え機はジャッキーさんのブログから判断してクボタの歩行四条植えでしょうかひょっとして春風ns400でしょうか?正確な数値は説明書で確認されたほうが確実ですね。ただし爪の磨耗状態、苗乗せ台やレールの稼動状態により誤差はあると思います。
種籾100gは合では0.83合です。これはあるメーカーの種蒔き機によりますと標準ギアでは11段階の三番目に薄蒔きとなります。
ちなみに一番濃いのは190g(1,58合)となっております。
参考までに、、

Re: No title

> また、その季節に教えてください。
教えるなんてとんでもない。
次でやっと3回目
まあ、一緒に研究してみましょうや
プロフィール

ルーキーファーマー

Author:ルーキーファーマー
房総半島大多喜町に山と耕作可能地が揃った素材を購入し、2009年初めから畑と田んぼを作り、半田舎暮らしとほとんど経験がなかった農業を始めた。2010年には農業従事者として認められ、農地も自己所有となる。更にご近所の畑を借り、規模を拡大して農家の仕事にあたっている。コメも野菜もやっており、週末農業の限界も感じていたが、2011年末に40年続けたサラリーマンを辞め、専業農家に脱皮した。農業以外には、定年世代の方々に帰農を勧める活動、子供に自然体験をさせること、農業体験を希望する方への協力などを推進していく。この辺りにご興味のある方は当BLOGにコメントなどで参加して下さい。

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