田んぼ作りを振り返る(1)土木工事

 何度かまとめたことはあったと思うけれど、ほとんどゼロから田んぼを作るという経験をしたことを思い出し、これからやってみたいという皆さんにそれらを伝えようということで、いくつかに分けてまとめることにした。

会所農場使用前K

 私は4年弱前の2009年1月末に現在の農場を入手した。当時の状態だが、現在田んぼになっていたところ(約3,000平米)は傾斜した草っぱら、現在3枚の畑になっているその他の1,000平米は平らな草地になっていた。幸いなことに前の所有者さんは年1回程度の草刈りを誰かに頼んでいたので、一番厄介なススキなどはあまり生えていなかった。このため、畑については家のオマケだった乗用耕耘機(ヤンマーウルトラポチ)で耕すことにより、容易に転換ができた。大きな問題は田んぼを作ることだった。
 私が農場用地として選び購入した最大の理由は「田んぼでコメを作れそう」ということだったので、その年の春から田んぼをスタートさせることが最優先事項だった。そこでやったことは、中古のオートレベルを買って予定地の高低測量を行うことだった。納屋に残っていた50mの巻き尺とオートレベルを使いながらこれを行った。次にやったことは、その結果を検討して大まかな計画を立てることだった。実は田んぼ予定地は平成13年頃まで前の前の持ち主が田んぼとして使っていた土地そのもので、昭和49年頃の航空写真を見つけてチェックしたところ、3枚の棚田になっていたことが判った。測量結果を基にして棚田の断面を検討したが、土手の高低差をにらむと感覚的には3段ではちょっと心配だったため、4枚の田んぼに分けることにした。それでも最大のレベル差は80センチくらいにはなったはず。

ユンボとレベル

 そのあたりの大雑把な検討をしたあとは、重機の手配である。その年の3月後半に会社を10日程度休めるという絶好のチャンスがあり、ここを狙ってユンボ(バックホー)を借りることにした。結果的にみると、1ヶ月半くらいは事前調査や計画を行い、それによる作業を10日間で行ったという感じである。バックホーなんて乗るのは初めてのことだったし、どのくらいの作業効率かも不明だったので最初に工程表を作り、途中も見直し修正を行って管理しながら進めた。この結果、その期間の中で一応4枚の棚田の形になった。バックホーについてはすぐに慣れて手の延長のように使えるようになったが、地中の木の根やススキの根っ子などを無理に掘り起こそうとするとバランスが崩れることがあり、そのあたりは注意が必要だった。
 ということで、田んぼの形を作るところまでは比較的あっけなく可能であった。ただ、元々の草原が東西約50mの間で2m近い勾配を持っていたので、かなり是正はしたけれど完全な水平にはなっておらず、それは水を張ったあとの作業に残さざるを得なかった。また、水漏れが多いらしい畦については、その後の畦波シート張りにより手当てする必要があった。田んぼへの水の供給は、山からの沢水と川からの揚水を組み合わせることにしていたが、具体的な配水方式などのツメはこれからということだったはずだ。こうしてその後の追加作業などを経て、最初の年からコメを作り始めた。初めてのことで夢中だったが、6俵くらいのコメは穫れたのである。

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会所農場使用後K

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ルーキーファーマー

Author:ルーキーファーマー
房総半島大多喜町に山と耕作可能地が揃った素材を購入し、2009年初めから畑と田んぼを作り、半田舎暮らしとほとんど経験がなかった農業を始めた。2010年には農業従事者として認められ、農地も自己所有となる。更にご近所の畑を借り、規模を拡大して農家の仕事にあたっている。コメも野菜もやっており、週末農業の限界も感じていたが、2011年末に40年続けたサラリーマンを辞め、専業農家に脱皮した。農業以外には、定年世代の方々に帰農を勧める活動、子供に自然体験をさせること、農業体験を希望する方への協力などを推進していく。この辺りにご興味のある方は当BLOGにコメントなどで参加して下さい。

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