田んぼのこと

 田んぼと生きものの話をしたから、田んぼそのもののことも書いてみよう。田んぼへの興味は、カミサンが横浜の家の屋上でやっていた簡易田んぼが発端となって芽生えたものである。60×90センチの左官屋用トロ箱などをいくつか並べ、古代米(黒糯米)を植えたものだ。基本的に水と陽光から米を作るというイネの不思議な働きを目の当たりにして、もともと農的事柄にはあまり興味のなかった私だが、いつかは本格的な田んぼをやってみたいという気持ちが生れたのである。それが、半年前に現農場の物件と出会い、結局入手して田んぼまで作ったことの原点。
 どうしても週末しか田んぼの面倒をみる時間がないから、沢水が止まっているんじゃないか、畦に異常が生じていないか、草がのさばってはいないか、イネが病気にかかっていないか、害獣が荒らしていないか、といった心配が常に意識にあるが、それは週末農業者にとってはどうしようもないことである。だから農園に行っている週末は、こうした問題を一つ一つ思い浮かべ、どうすれば回避できるかを考え対策を打っておくことになる。次の週末までに雨が降らないだろうか、降ったときに水はちゃんと逃げてくれるだろうか、沢水に障害が発生したらそれぞれの田んぼの水はどうなるかなど、頭の中はそんなシミュレーションでいっぱいになり、一段落した今は暇さえあれば田んぼのそばに行って考えている。
 田んぼ作りについては、どこかに頼んだらという意見もあったが、結局全て自分でやってしまった。が、それは今のところいい判断だったと思っている。自分で作ったから愛着はあるし、何か問題が生じたときに見当もつきやすい。それにイネづくりというのはかなり複雑な方程式で、その重要な土台・基盤である田んぼを自分で思案・苦労しながら作ったということが方程式を解くには随分役に立つのではないかと思っている。まだ特段の大きな問題に突き当たったわけでもないけれど。
 農家の先輩たちもどうやら朝に夕に田んぼに出かけて様子を見るのが普通らしいが、最近そんな気持ちがよくわかるようになった。以前は台風の時に見に行って用水路に落ちて亡くなったというNEWSに、何でそんな危ないところに行くんだろうと漠然と感じていたが、台風が来たらきっと私も駆けつけるだろう。自分たちでは何もできないイネたちに代わって、何とか護ってやろうとするに違いない。なんだか田んぼやイネたちとそんな連帯感ができつつあるように感じるこの頃である。

comment

Secret

No title

明日は父の日ですが、遠くで何もできずにすみません。
ところで、こっちには三浦みたいにウエブカメラつけられないの?
ウエブカメラで確認で切れば少しは心配も減るんじゃないかな。
何か起こっていたところでどうしようもないかもしれないけど。

WEBカメラ

父の日なんかは気にしなくていいよ。
WEBカメラ
PC不要のものを検討してはいるが、なかなか手が回らないんだよ。
プロフィール

ルーキーファーマー

Author:ルーキーファーマー
房総半島大多喜町に山と耕作可能地が揃った素材を購入し、2009年初めから畑と田んぼを作り、半田舎暮らしとほとんど経験がなかった農業を始めた。2010年には農業従事者として認められ、農地も自己所有となる。更にご近所の畑を借り、規模を拡大して農家の仕事にあたっている。コメも野菜もやっており、週末農業の限界も感じていたが、2011年末に40年続けたサラリーマンを辞め、専業農家に脱皮した。農業以外には、定年世代の方々に帰農を勧める活動、子供に自然体験をさせること、農業体験を希望する方への協力などを推進していく。この辺りにご興味のある方は当BLOGにコメントなどで参加して下さい。

ブログ村ランキング
にほんブログ村ランキングに参加しています。投票と「定年後の暮らし」バナークリックお願いします。
カテゴリ
最近の記事+コメント
最新トラックバック
RSSリンクの表示
最新コメント
FC2カウンター
FC2オンラインカウンター
現在の閲覧者数:
検索フォーム
管理者への連絡・ご意見など
BLOG管理者への連絡、定年帰農者連絡会(メーリングリスト)に参加ご希望の方、メールアドレスと内容を記入してお知らせください。

名前:
メール:
件名:
本文:

新記事連絡メール:登録
必要ならアドレスを入れボタンを押す


提供:PINGOO!
リンク
HS月別アーカイブ
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

RSSリンクの表示
QRコード
QRコード